Vol.31

2026.01.05

「南半球の人は逆回転?」の巻

戻って来てくれてありがとう(笑)
続・コリオリの力、いきます!
 
前回、排水口の渦を入口にして、
コリオリの力について少し触れました。
 
今回は、いよいよ空と風の話。
 
トイレから空へ。
排水口から地球へ。
スケールが急に大きくなりまーす。
 
ついてきて〜。
置いていかないで〜。笑
 
さて、
コリオリの力は、
地球上を移動するものの進行方向を、
曲げるように働く力。
 
北半球では、進行方向に対して右へ。
南半球では、進行方向に対して左へ。
 
北へ進めば、右は東。
南へ進めば、右は西。
 
つまり、どちらへ進むかによって、
曲げられる向きも変わる。
 
このコリオリの力が、
地球規模で大きく関わっているもののひとつが、
台風やサイクロンの渦。
 
日本に来る台風は、
北半球で発生する熱帯低気圧なので、
反時計回りに渦を巻く。
 
一方、南半球で発生する熱帯低気圧、
いわゆるサイクロンは、
時計回りに渦を巻く。
 
名前が違うから回り方が違う、
というより、
北半球か南半球かで、コリオリの向きが違う
ということね。
 
そしてこのコリオリの力、
地球のどこでも同じ強さで働くわけではない。
 
ざっくりいうと、
赤道付近では、効きにくい。
極に近づくほど、効きやすい。
北半球では、進行方向に対して右へ。
南半球では、進行方向に対して左へ。
という感じ。
 
「え、じゃあ赤道をまたいだ瞬間に、
全部の動きが反転するの?」
と思うよね。
 
でも現実は、そんなスイッチ式ではない。
 
赤道を越えた瞬間、
水も風も人間も、
急にクルッと反対向きになる。
……わけではない。
 
そんな地球、ちょっと怖い。笑
 
では、そんな強さの違いは、
いったい何に影響するのか。
 
ここで出てくるのが、
Vol.25でも少し触れた、
ドルドラム/ITCZ(熱帯収束帯)
 
この話が、コリオリの力を知ると、
もう少し腑に落ちてくる。
 
赤道付近では、
コリオリの力がとても弱い。
いわば、
コリオリが薄い地帯。
 
では、コリオリが薄いと何が起こるのか。
 
まず、赤道付近は、
太陽の熱を強く受ける。
海も空気も、ぐんぐん温められる。
温められた空気は軽くなって、
上へ上がる。
空気が上へ上がると、
地表付近では空気が足りなくなる。
すると、北からも南からも、
空気が赤道付近へ流れ込んでくる。
ここで、もしコリオリの力が強ければ、
風は大きく横へ曲げられて、
少し逃げ道ができる。
でも赤道付近では、
コリオリの力が弱い。
だから風が大きく横へ曲げられにくく、
赤道付近に集まりやすい。
集まった空気は、行き場を失って、
上へ上がる。
上がった空気は冷えて、
雲になる。
そして、雨がドカッと降る。
 
これが、
ITCZ、熱帯収束帯。
 
船乗りたちが昔から恐れた、
ドルドラム、無風・スコール帯とも呼ばれる場所。
 
風がない。
暑い。
湿気がすごい。
急に空が暗くなる。
雨がドカッ。
そしてまた、しーん。
 
空気が止まっているわけではない。
むしろ、めちゃくちゃ動いている。
ただし、横ではなく、
上へ。
 
横風としてスーッと吹くのではなく、
上昇気流として、空へ逃げている。
だから船の上では、
「風がないのに、急にスコール」
という、不思議な感じになる。
 
なるほど。
地球、なかなかクセが強い。
 
そして、緯度が上がると、
コリオリの力はじわじわ強くなる。
すると、風はまっすぐ南北に動けず、
だんだん横へ曲げられる。
 
その代表が、
偏西風。
 
偏西風は「西へ吹く風」ではなく、
西から東へ吹く風
 
中緯度あたりで、空気が南北に動こうとしたとき、
地球の自転によるコリオリの力で進路が曲げられ、
東向きの流れが強くなる。
それが、偏西風。
 
日本上空にも流れていて、
天気が西から東へ変わりやすいのも、
この偏西風の影響が大きい。
 
つまり、
 
赤道付近では、
コリオリが弱く、
空気が集まり、上へ逃げる。
 
中緯度では、
コリオリが強くなり、
風が横へ曲げられて流れる。
 
船の上で感じた、
あの不思議な「しーん」とした時間。
風がないのではなく、
風が上に逃げていた。
そう思うと、
ちょっと見え方が変わってくる。
 
地球一周は、
観光だけではない。
 
気づけば、
空を見て、
風を感じて、
雲の動きを眺めて、
スコールを浴びて、
地球のしくみを体感している。
 
なんだこれ。
動く保養所であり、
動く理科室でもある。
 
すごいな、PEACEBOAT。
 
最後にもうひとつ。
コリオリの力ネタ。
 
「日本人のカラダは、コリオリの力を受けてる。」
 
いや、
生活の中の小さな現象や、
人間の身体のクセにまで、
そのまま大きく影響しているかというと、
そこはかなり慎重に見たほうがよさそう。
 
人間の姿勢や歩き方に影響するものは、
コリオリの前にいろいろありすぎる。
 
姿勢。
筋力。
歩き方。
靴。
生活習慣。
スマホ。
椅子。
床。
運動不足。
そして、本人のクセ。
 
身体は、地球より先に、
日常に支配されている。
 
なんだかんだ、
いちばん強いのは生活習慣である。
 
なので、もし誰かに、
「日本人のカラダは、コリオリの力を受けて、姿勢が傾いたり、左右の動作に差異がある。」
なんて言われたら、

一瞬、
「おお、地球規模!」
と思うけれど。
 
いや〜、そこまで言い切るなら、
もはや研究室案件。
 
地球のせいにする前に、
まず立とう。
まず歩こう。
まず行動しよう。
 
コリオリより先に、
現代人にはやることがある。(笑)
 
🌀To Be Continued🌀
 
 
 
 
 


 
追記
 
もし専門家の方がこのブログを読んでくださっていましたら、ぜひお話を伺いたいです。
 
ご連絡お待ちしております♫
 

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