「南半球のトイレは渦の向きが逆」
これ、聞いたことない?
北半球では右回り。
南半球では左回り。
……みたいな話。
気になるよね〜。
そりゃ、南半球まで来たら確認したくなるよね〜。
で、結論からいうと。
……うん、これ。だいたい嘘、らしいです。
いや、正確にいうと、
コリオリの力は存在する。
存在はする。
でも、トイレの渦みたいな「小さい世界」では、
コリオリの力より強いものが多すぎる。
たとえば、
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便器の形
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水の出方
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配管のクセ
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最初から水がちょっと回っている
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流すときの勢い
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船の揺れ
などなど。
つまりトイレは、
地球より先に、便器が支配している。
なんということでしょう。
地球規模のロマン、便器に敗北。
ちなみに、お部屋の排水口も観察しました。
はい。実証済み。
水は、思った以上に、
その場のクセで回ります。
「南半球だから逆回転!」
というほど、きれいな話ではなかった。
本当にコリオリの力で渦の向きを見たいなら、
超でっかい水槽で、
水をめちゃくちゃ静かにして、
余計な揺れも風も振動もなくして、
じっくり時間をかけて——
って、もはや研究室案件。
生活排水で気軽に地球を感じようとした私が、
やや浅はかでした。笑
でも、ここで大事なのはこれ。
コリオリの力は、小さい渦にはほぼ効かない。
でも、台風や低気圧みたいな大きな渦には、しっかり効く。
つまり、
トイレの渦は、便器の個性。わりと気まぐれ。
台風の渦は、地球の個性。ちゃんと決まりあり。
この差である。
なので今後、
「南半球のトイレは逆回転って知ってた?」
と語る人がいたら、
「へぇぇ〜!」
と笑顔で聞きながら、
心の中でそっと、
それ、便器の個性やろ。
とツッコむことにします(笑)
さて。
ここで出てきた、
コリオリの力。
名前の由来は、
フランスの科学者、
ガスパール=ギュスターヴ・ド・コリオリさん。
地球のように回転している場所で、
動いているものが、まっすぐ進んでいるはずなのに、
曲がって見える。
そのズレを説明するための力が、
コリオリの力です。
ここで混ざりやすいのが、
遠心力。
コリオリの力と遠心力。
どちらも「回転」に関係するので、親戚みたいなものですが、
担当が違う。
ざっくりいうと、
遠心力は、外へふくらむ感じ。
コリオリの力は、横へズレる感じ。
似ている顔して、仕事が違う。
たとえば、メリーゴーラウンド。
乗っている自分が、
外側へ引っ張られるように感じるのが、
遠心力。
一方で、メリーゴーラウンドの上でボールをまっすぐ転がすと、
ボールが曲がって進んだように見える。
これが、コリオリの力。
ボール自身は、まっすぐ進もうとしている。
でも、見ているこちらの足場が回っているから、
「あれ?右にそれた?」
みたいに見えるわけ。
これ、前に話した「船の廊下を歩く人が、ピクミンみたいに左右にフラフラする」現象も同じ。
本人は「まっすぐ歩いている」つもりなのに、船(床)が動いてるから揺れて見える。
さて、地球で説明すると、
遠心力は、
地球の自転によって、外側へふくらむように働く力。
赤道付近で少し強く、体重がほんの少し軽くなる原因にもなる。
一方、コリオリの力は、
地球上を移動するものの進行方向を曲げるように働く力。
空気、海流、台風、低気圧、飛行機、弾道など、
大きく、速く、長く動くものほど影響を受ける。
大事な違いは、ここ。
遠心力は、止まっていても受ける。
コリオリの力は、動いているものにだけ出てくる。
遠心力=回転のせいで外へ逃げたくなる力。
コリオリの力=回転のせいで進路が横にズレて見える力。
だから、トイレの渦みたいな小さな世界では、
コリオリの力はほとんど目立たない。
でも、台風や低気圧のような、
地球レベルのでっかい動きになると、
その存在感が出てくる。
便器では見えなかった地球の回転。
それは、もっと大きな空や風を見たときに、
ちゃんと姿を現すらしい。
あ、まずい。
まじめな話をしすぎた。
便器から入って、地球の自転へ。
入口と出口の落差がすごい。
でも、ま、
ここまで読んだあなたは、もう立派な
コリオリ仲間ってことで!
次回は、いよいよ空と風の話。
ついてきて〜見捨てないで〜
🌀To Be Continued🌀
追記
もし専門家の方がこのブログを読んでくださっていましたら、ぜひお話を伺いたいです。
コリオリの力、気象、地球の自転まわりについて、
「そこはこう説明すると、もっとわかりやすいよ!」
ということがあれば、ぜひ教えてください。
ご連絡お待ちしております♫